リチウム電池は、リチウム金属またはリチウムイオンを主成分とした充電式電池であり、高エネルギー、長寿命、環境保護といった優れた特徴を持っています。スマートフォン、電気自動車、照明器具、カメラなど、多くの電子機器に広く使用されており、現代のテクノロジー分野や私たちの日常生活に欠かせない存在です。
しかし、リチウム電池はその利便性の一方で、取り扱いを誤ると発火や爆発のリスクがあるため、特に飛行機に搭乗する際は特別な規則が適用されます。
飛行機内では、閉ざされた空間での安全性を確保するために、リチウム電池の持ち込み方法や使用について厳格なルールが設けられています。本記事では、リチウム電池の基本知識に触れるとともに、飛行機内での取り扱いに関する注意点を詳しくご紹介します。
目次
①高エネルギー:リチウム電池は、より小さなサイズと重量でより高いエネルギー出力を提供します。鉛バッテリーよりも大幅に優れています。
②長時間使用:リチウムバッテリーは、通常500回以上、ハイエンドモデルでは2,000回以上の複数回の充放電サイクルを動作保証・サポートします。これにより、デバイスを長期間使用繰り返し使用することができます。
③環境性能:リチウム電池には鉛やカドミウムなどの有害な重金属が含まれていません。製造時や使用時に環境に与える影響が少ないため、より環境に優しい選択肢となります。
④低い自己放電率:自然放電はすべてのバッテリーで発生しますが、リチウムバッテリーは鉛バッテリーに比べて非常に自然放電しにくい特性を持っています(自己放電率が低いと言われます)。
①過充電や過放電を避ける:電力を20%~80%の間に維持すると、バッテリー寿命が効果的に伸びる可能性があります。
②高温環境を避ける:バッテリーは高温の環境にさらされると劣化が促進される可能性があるため、高温環境での充電や保管は避けてください。
③定期的に使う:長期間使用しないとバッテリーの性能が低下する可能性があるため、時々充電および放電することをお勧めします。
ワット時定格量(Wh)により取り扱いが異なります。リチウム含有量が2g未満のリチウム金属電池、またはワット時定格が160Wh未満のリチウムイオン電池は、機内持ち込みまたはお預け入れが可能です。
リチウムイオン電池(バッテリー)はワット時定格量が100Whを超え160Wh以下のものは2個まで機内持ち込みできます。予備電池はお預け入れができません。
ご注意:* 本体の電源を完全にお切りください。(スリープモード不可)
* 本体を強固なスーツケースまたは衣類などで梱包するなど保護をしてください。(偶発的な作動や損傷による発火を防止するため)
リチウムイオン電池の異常な発熱の主な原因は、電池の「プラス」と「マイナス」が直接接触する「短絡(ショート)」です。この状態になると、一瞬にして大きな電流が流れ、同時に大量の熱が発生します。さらに、リチウムイオン電池には可燃性の材料が含まれているため、激しい熱は発火や爆発のリスクを引き起こす可能性があります。
予防策1:絶縁する
絶縁とは、電気の流れを遮ることを指します。これにより、不要な部分に電気が流れないようにし、短絡や漏電を防ぐことが可能になります。電池の端子部分、つまり「プラス」と「マイナス」に絶縁テープを貼ることで、短絡を防ぐことができます。
あるいは市販のバッテリーキャップや専用ケースを使用することで、端子部分を完全に覆い、外部からの接触を防ぐことができます。このような対策を講じることで、安全性を高めることができます。また、動物やペットの近くに電池を置かないでください。噛むなどの行為により電池が損傷すると、発熱や破裂、さらには発火の危険性が高まります。
予防策2:バッテリーの適切な保管
リチウムイオン二次電池を長期間使用しない場合、電池を入れたまま放置しておくと過放電が発生する可能性があります。そのため、電池は機器から取り外し、湿気の少ない場所に保管することをお勧めします。
使用する機器や電池は、乳幼児の手の届かない場所に保管してください。不適切な取り扱いは危険を伴います。また、電池をネックレスやコイン、鍵などの金属製品と一緒に持ち運んだり保管することは避けてください。金属は電気を通すため、電池の端子部分に金属が接触するとショートし、大きな電流が流れることで発熱や破裂、発火の危険が生じる可能性があります。安全のため、十分に注意してください。
予防策3:損傷電池の使用を避ける
リチウムイオン二次電池から液漏れが発生したり、異臭を感じた場合は、直ちに火気から離してください。漏れた電解液が引火することで、破裂や発火の危険が生じる可能性があります。
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